ワーホリで無収入でもカナダのタックスリターンは申請するべき?

カナダワーホリ

こんにちは、きゃつです。この度2023年分のタックスリターンを自力でやってみました。自分が躓いたポイントを中心にやり方をご紹介しようと思います。今回は「ワーホリだけど働いてなくて無収入の年についても、タックスリターンの申請を行う必要があるのか?」について、カナダ政府のHPを見ながら解説していきます。
※わたしは税務関係のプロではありません。責任は負えませんので、少しでも不安な方はプロに依頼しましょう。
※添付しているリンクや画像は2024年4月時点のものです。申請の際は最新の情報を確認してください。

前提

今回タックスリターンの申請をするにあたり、わたし個人の状況は以下の通りです。
・ワーキングホリデービザ
・2023年はカナダでの収入なし

無収入でもタックスリターンの申請はできる?

結論、申請は可能です。ただし、SINナンバーが必要になるので作成は済ませておきましょう。
ワーホリの場合、Newcomers(カナダに新たに来た人)として申請することになります。
(参考) ワーホリはカナダのタックスリターンをオンラインで申請できる?

Newcomersの申請ガイドはこちら。Newcomersの該当者やタックスリターンの概要が書かれているので目を通しておくとよいです。
<カナダ政府;Benefits, credits, and taxes for newcomers>https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/tax/international-non-residents/individuals-leaving-entering-canada-non-residents/newcomers-canada-immigrants.html

そもそもNewcomersはいつタックスリターンするのか?

我々ワーホリのようなNewcomersはいつタックスリターンの申請をすればよいのでしょうか?

ここに出てくるベネフィットやクレジットは18未満の子供がいる家庭向けの支援、低~中所得者向けの消費税還付のことを指しています。元のページから詳細が見られるので読んでみてください。

「ベネフィットとか受け取ってないし、申請しなくていいってこと?」と読めなくもないですが、例えば2023年に入国した場合、2022年分のタックスリターンは不要。ただし2024年に2023年分の還付を受けたかったら、2023年分のタックスリターンは無収入であっても申請してくださいね、ということだと解釈しています。なんだかややこしいですね…

実際、タックスリターンを申請するだけで消費税の還付を受けられる可能性があるのでやっておいて損はないと思います。この後説明していきます。

GST/HST creditとは

前述の消費税還付はワーホリであれば支給対象になる人も多いと思うので、簡単に説明します。

GST(the Goods and Services Tax)は国が徴収する消費税です。ON州など一部の州では州が徴収する消費税とGSTが統合されていて、HST (the Harmonized Sales Tax)と呼ばれています。BC州などのように州が徴収する消費税がPST(the Provincial Sales Tax)として確立されている州であれば、ここではGSTだけを気にすればOKです。

<カナダ政府;Definitions for GST/HST>
https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/tax/businesses/topics/gst-hst-businesses/definitions-gst-hst.html

GST/HST creditは前年の収入に応じて、低~中所得者・家庭に対して消費税を還付する仕組みです。4期に分けて支払われ、2023年分の還付は2024年7月、10月、2025年1月、4月に行われます。
受給資格は以下の通りです。

  • 支給される月の前月および支給月の初めに税務上のカナダ居住者であること、かつ以下いずれかの条件をみたすこと
    • 19歳以上である
    • 配偶者またはコモンローパートナーがいる
    • 自身が親であり子供と住んでいる

タックスリターンの申請をすると、自動的にGST/HST creditの対象化どうかが判定されます。
私の場合、2023年9月に入国し、2024年9月に帰国するので、7月だけ還付を受け取れる想定です。
<カナダ政府;GST/HST credit – Overview>
https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/child-family-benefits/goods-services-tax-harmonized-sales-tax-gst-hst-credit.html

なお、タックスリターンを待たずにGST/HST creditの申請を行うこともできます。※郵送での申請となります。

<カナダ政府;GST/HST credit guide>
https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/forms-publications/publications/rc4210.html

<カナダ政府;GST/HST credit – Apply>
https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/child-family-benefits/gsthstc-apply.html

無収入でもタックスリターンの申請をした方がよい理由

GST/HST creditの還付を受け取れる可能性がある

先に説明した通り、タックスリターンの申請を行うと自動的にGST/HST creditの対象かどうかを判定してくれます。GST/HST creditは低~中所得者向けの消費税還付なので、収入がない人こそタックスリターンの申請をしましょう。

(BC州のみ)salse tax creditを受け取れる可能性がある

BC州には州が徴収する税金であるPST(the Provincial Sales Tax)の還付制度があります。GST/HST creditの州バージョンと思ってください。(筆者はBC州に住んでいるのでこちらを紹介しますが、他の州にも同様の制度があるかもしれないのでご自身の住む州で探してみてください。)


<BC州;Sales tax credit>
https://www2.gov.bc.ca/gov/content/taxes/income-taxes/personal/credits/sales-tax

受給資格は以下の通りです。GST/HST creditと似ていますね。

  • 12月31日時点でBC州に住んでいたこと、かつ以下いずれかの条件を満たすこと
    • 19歳以上
    • 配偶者またはコモンローパートナーがいる
    • 自身が親である

どのタックスリターンソフトを使用するかによって入力の仕方が異なりますが、タックスリターンを行う際に同時に申請が可能です。郵送で申請する場合はBC479という申請フォームを使用します。
申請を行うと最大$75(配偶者またはコモンローパートナーがいる場合は、パートナーにも最大$75)が支給されます。ただし、独身であれば収入が$15,000、配偶者やコモンローパートナーがいる場合は世帯収入が$18,000を超えると$75から収入の2%が減額されます。この計算はタックスリターンソフトを使用すれば自動的に行われるので、あまり気にしなくても大丈夫です。

無収入であれば満額支給されるので、収入がない人こそ忘れずに申請しましょう。

まとめ

以上、ワーホリで無収入であってもタックスリターンの申請はできるのか、申請した方がいいのかを解説してきました。無収入の人こそ消費税還付を受け取れる可能性があるので、ぜひタックスリターンの申請を行いましょう。次回はタックスリターンソフトを使った申請の方法を紹介できればと思います。

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